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仙台国際日記

仙台国際日本語学校の日々をお伝えします。

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Author:SISJ
仙台国際日本語学校
SENDAI INTERNATIONAL SCHOOL OF JAPANESE

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2015.03
11
現在当校で勉強している学生たちは、2011年3月11日以降に来日しました。
4年前は皆、日本ではない場所で、東日本大震災を「外国のニュース」として受けとったはずです。
しかし、今は日本で、しかも被害が大きかった宮城県で生活をしています。
あれほどの大きな災害ですから知らない者はいませんが、当時のことをより正確に伝え、
そして他人事ではないのだと感じてもらうために、今週は「3.11」についての授業をしました。

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授業のはじめに、「今日は特別な日だから」と前置きし、東日本大震災をこの時間の題材にすると説明しました。
嫌がる人もいるだろうと考えていましたが、どのクラスでも学生たちは、今までにないような真剣な顔で頷いてくれました。

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次にプロジェクターを使って、地震と津波の映像を見せました。
仙台駅や学校のそばなどの身近な場所も映っており、「あっ」と声を出したり画面を指さしたりしている学生もいました。
自分自身の普段の生活と、「あの3.11」が結びついたのではないかと思います。

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そして、私が「3.11」直後から数日間、学校・街・自宅・避難所等を撮った写真を、当時の心境などを交えながら見せました。
報道機関のそれとはちょっと違う、個人の視点・個人の生活を、少しでも知ってもらうためです。
あの時は、「いつかどこかでだれかのためになるかも…」と思って撮っていたものが、こんな形で役に立ちました。
自分自身の体験を語ることで、この時間全体に説得力が生まれたような気もします。

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また、図書室には、当時の新聞や東日本大震災関連の写真集・書籍などを集め、「3.11特集コーナー」を作りました。
当校で編んだ『にほんごで よむ 仙台・宮城vol.2』の『3.11-東日本大震災-』
その英語版の『Sendai,Miyagi in easy English 3.11 -The Great East Japan Earthquake-』
当時当校に在籍していた学生たちが綴った『ワタシタチの3・11-留学生40名の作文集-』も置き、読んでもらいました。

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当校ではこれまでにも、特に新入生に対してのガイダンスで地震・防災について説明して来ましたが、
今回の授業で、より深く、強く、地震と津波の恐ろしさを理解してもらえたと感じています。
またその一方で、地震に対する備えやその後の生活について詳細に説明したことで、
不必要な恐怖心や不安を取り除くことができたとも感じています。

私個人としては、今回の授業を通して、東日本大震災の経験と当時の気持ちを決して忘れてはならないという想いと、
私たちは日本にいる外国人への語り部として、東日本大震災を伝えて行く使命があるのだという想いが一層強くなりました。


(セ)


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2015.03
09
当校では学習段階が中級以上の学生たち全員を対象に、毎年授業で日本語でのスピーチ(弁論)をさせています。
その理由としては、スピーチは様々な言語の技能を必要とする、いわば学習の総まとめであるからです。
また、その学習の成果と個人の意見を、習得した日本語を通して外部の方にも知ってもらうため、弁論大会を行っています。
例年漢字1字をテーマにしていますが、今年のテーマは「生」
クラス予選では多くの学生が「生活」、「生命」、「人生」について考えを述べてくれました。
中には「生ビール」「生姜」について語った学生もいました。

そしてこの日は、クラス予選を勝ち抜いた9人の精鋭たちの晴れ舞台。
学校関係者のみならず、一般の方々も来場されましたが、発表した学生たちは皆、堂々と話してくれました。
以下、当日の動画と写真を発表順に並べましたので、ぜひご覧ください。

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まずは前座。
この4人が歌で会場を温めてくれました。



ベトナムのタオさん「私たち、生きて、楽しんで、allright!」



フィリピンのミッシィーンさん「和風」



台湾の徐さん「生命」



ロシアのユリアさん「私の好きなラダ」



ベトナムのインさん「人生の目的からできた生きる力」

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ここで中休み。
学生と先生たちによる歌やダンスで会場はさらに盛り上がりました。



イギリスのデイブさん「隠れてきた外人の生活」



モルディブのイスマイルさん「3.11が教えてくれたこと」



ネパールのプラカスさん「生きる」



フランスのベルニーさん「日本の歴史を生んだ人物」

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弁論でも余興でも、学生たちの普段は見えない才能や気持ちや個性が溢れ出ており、いい会になりました。
また、今回参加できなかった初級レベルの学生たちも「来年は私が!」と話しており、いい刺激になったようです。
翌日以降の授業では、いつも以上にやる気が感じられました。

最後になりますが、ご来場くださった皆様、またご支援くださった皆様、ありがとうございました。


(セ)


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2015.03
02
来週の月曜日、3月9日に弁論大会を開催します。
昨年は「一(いち)」をテーマにしましたが、今年は「生」です。
「人生」、「生活」、「生きる」、「一生」、「留学生」などについて、それぞれの想いを日本語で熱く語ります。

無題

当日はクラス予選を勝ち抜いた9名がステージに上がります。
弁士の国籍は、ベトナム、イギリス、ネパール、ロシア、フランス、フィリピン、台湾、モルジブです。
(※上のポスターの写真は昨年の大会のものです)

時間は10:00~12:00(予定)、もちろん無料です。
スピーチの他、途中、各国の歌やダンスなどの余興もあります。
学生のご家族、ご友人、お知り合いはもちろん、一般の方のご来場も心よりお待ちしております。

会場へのアクセスはこちらから
http://www.sjls.jp/jpn/access/access.html


(セ)


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2015.02
13
仙台国際交流協会(SIRA)さんのご協力の下、2014年10月生を対象に生活ガイダンスを行いました。

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説明は、やさしい日本語・英語・中国語・ベトナム語の4つの言語。
学生たちにも、基本的には直接法(目標言語を目標言語で教えること)で教えている私たちにも嬉しいサービスです。

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前半は自転車の駐輪、事故に遭った場合の対処法など、交通に関すること。
それから、ごみの分別をクイズ形式で確認、指導していただきました。
通訳の方の話に加え、配付された資料も各国語で書かれていたので、よく理解できたことでしょう。

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後半は、東日本大震災後にSIRAさんが作成された『多言語防災ビデオ 地震!そのときどうする』を視聴。
仙台駅などの見慣れた場所も映っており、決して他人ごとではないと感じられたのではないでしょうか。
これを機に、日頃からの準備と心構えをしておいてほしいと思います。

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学生たちは日々の授業に負けないほどの集中力で、熱心に話を聴いていました。
終了後、「これは大切なクラス(授業)です!」と話している学生もおり、有意義な時間になったようです。
最後になりますが、仙台国際交流協会の皆様、ありがとうございました。


(セ)


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2015.01
07
12/5(土)、盛岡大学との交流会を行いました。
2012年から続いているこの会は、今回で3年連続3回目。
参加したのは、盛岡大学で日本語教育を学ぶ日本人学生、盛岡大学の留学生、そして当校の留学生、合わせて26名です。

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昨年の交流会にも参加した人が両校にいて、再会を喜ぶ姿も見られましたが、ほとんどの人が初対面。
そこで簡単な自己紹介の後、緊張をほぐすために、盛岡大学の日本人学生が考えて来てくれたゲームをしました。
グループに分かれ、円を作った状態から右手と左手をそれぞれ別の人とつなぎ、また円に戻す、その名も「人間知恵の輪
みんなが声を掛け合い、助け合い、そして笑顔になり、教室内の温度が10℃ぐらい上がったかのように盛り上がりました。

いい雰囲気が出来たところで、ここからがこの会の中心的な活動、日本語でのドラマ作りに挑戦です。
ゼロから作りあげるのは難しいし時間もかかってしまうので、予め決めておいた以下の設定を与えました。

 日本からインドネシアのバリへ向かう船、「国際丸」が台風で海に沈んだ。
 生き残った乗客たちは、頑張って泳いで、ある無人島に着いた。
 事故から2日目の夕方。生き残った乗客たちは、少しの食べ物と飲み物を火の周りに並べ、日本語で話をしている。
 そこへ、今までどこにいるかわからなかった国際丸の船長がやって来て…。

また、最初の台詞と最後の台詞も決めておきました。
最初の台詞は、全グループ「あー、帰りたいなー」
最後の台詞(=タイトル)は、ストーリーに変化がつくようにグループによって違うものにしました。
Aグループは「ありがとう」 、Bグループは「ごめんなさい」、Cグループは「さようなら」
ここまでは、設定から考えても結末がある程度想像がつくと思います。
しかし、Dグループは「おめでとう」、そしてEグループは「お疲れ様(でした)」
設定からは簡単に結びつかないようなものも、あえて加えてみました。

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グループを決め、設定を徹底させてから、発表までの時間はなんと約1時間!
本当はもっと時間をかけてやるべきなのでしょうが、諸事情により、これぐらいの時間しか確保できませんでした。
しかし、最後に全体の前で発表し、さらにYouTubeに投稿するという脅し(?)の効果か、各グループそれなりのものができました。
当日の発表順にご紹介します。



まずはDグループの「おめでとう」
以前1クラスのiタイムで取上げた『アナと雪の女王』の「とびら開けて」がうまく組み込まれ、完成度が高い作品です。



次はAグループの「ありがとう」
モルディブのIスマイルさんの「海人(うみんちゅ)」という台詞が笑いを誘いました。



Bグループの「ごめんなさい」では、船長役のカナダのAシュリ―さんの演技が光りました。



Cグループの「さようなら」
夫婦役の2人(昨年度の教育実習生Y内さんとインドネシアのFァイズさん)に注目してください。



最後は時間内に満足な練習ができなかったEグループの「お疲れ様でした」
たどたどしく進んでい行きますが、最後に強引にまとめるところは一見の価値ありです。

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発表して終わり、というのも何だか寂しいので、最優秀男優賞・女優賞・作品賞を教員が選び、表彰しました。
最優秀男優賞は当校のネパール人学生、Rビンさん(写真左上)。
ダンスが高い評価を得ての受賞です。

最優秀女優賞は盛岡大学のカナダからの留学生、Aシュリ―さん(写真右上)。
表情、声の調子などの演技力が群を抜いていました。

そして作品賞は、Aグループの「ありがとう」が選ばれました。
やはり「海人(うみんちゅ)」効果でしょうか。
皆さん、おめでとうございます!
(記念品は撮影後、返却してもらいました)

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写真や動画からも伝わると思いますが、非常に良い雰囲気で楽しい会になりました。
終了後参加者に書いてもらったアンケートのおもしろさを問う項目では、平均値が何と4.88(最高が5)でした!
また、同アンケートの感想・意見を書く欄には、以下のようなことが書かれていました。

 ・なかなか日本人とこういうかつどうはしたことがなかったからすごくおもしろかった。(当校、ネパール人、男性)

 ・この学校で勉強している皆さんはほんとうにすばらしいと思います。
  やはり外国語を勉強するには環境は大切だと思います。(盛岡大学、中国人、女性)

 ・とても楽しかったです。ドラマを作りながら日本語学校の学生といろいろなお話ができてよかったです。
  終わったあとにフリートークの時間が少しでもあるともっといいと思いました。(盛岡大学、日本人、女性)

 ・どのグループもおもしろいドラマの構成になっていて、たくさん笑いました。
  (外国人の)学生たちとコミュニケーションを取りながらドラマを作れてよかったです。(盛岡大学、日本人、女性)

 ・こんなprogramは留学生にいいと思います。(当校、ネパール人、男性)

 ・楽しかったけど、時間ちょっとたりないと思いました。ありがとうございます!(盛岡大学、カナダ人、女性)

 ・とても楽しかった。えいがをつくるのが好きですから。ゲームも楽しかった。
  私ははずかしいですが、たくさんれんしゅうしました。とてもいいと思います。(当校、ベネズエラ人、女性)

反省点もありますが、盛岡大学の学生さんにとっても、当校の学生にとっても、有意義な時間になったものと思います。
盛岡大学の皆さん、ありがとうございました。


(セ)


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2015.01
05
12/6(日)、NPO法人ICAS(アイカス)主催の多読研修会がありました。
ICASは、仙台市に住む外国人のために日本語講座などを開いている団体です。
そこで当校の教師2名が講師を務めました。

参加者は約20名でした。
まずはE先生の講演から。

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当校で読解の授業をしていてもなかなか成績がよくならないことから、
多読をすることで読解力向上が期待できないかと考えたこと。
多読の定義、多読の評価法、多読用の本の特徴、多読の4つのルール、
多読における支援者(日本語教師)の役割について話しました。

多読の概要がわかったところで、ワークショップを行いました。
4、5名のグループで、15冊程度の絵本や漫画をレベル分けする活動と、
その中から多読にいいと思うものをグループごとに2冊選び、選んだ理由を発表するという活動でした。

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参加者の皆さんは、それぞれ自分たちの基準でさまざまなタイプの本を選んでいました。
オノマトペが出てくる本、「となりのトトロ」、写真だけの本・・・

選んだ理由として挙がったのは、
・有名な映画を本にしたものなので、母語で映画を見ていて内容を知っている学習者が多く、
 日本語がすべてわからなくても読める。
・文字がない写真だけの本なので、
 文字がある本を読んでいて日本語がわからなくても写真や絵を見て理解することの練習になる。
・易しい日本語で書かれているが、ちゃんと話のオチもあっておもしろい。
・日本の季節感や行事を知ることができる。
・同じ言葉が繰り返し出てくるので理解しやすい。
・日常生活の話なのでわかりやすい。

などでした。

ここで用いた本はすべて実際に多読に使っている本でした。
ですから、どの本を選んでもよかったわけです。
本を選ぶうえで大切なことは、目の前の学習者に合わせること。
レベルや興味を把握しておいて、それにどんな本が適当かを考えることです。
あとは、支援者自身が読んでおもしろいと思ったものを勧めてみるのもいい方法です。

最後はS先生から、当校の多読実践報告。

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2012年6月に初めて多読の活動を行ってから、本の数、活動の回数を増やしてきたこと。
現在の図書室の様子
学生が毎回の多読後に書いている感想や、
発展的な活動として、帯作り、ビブリオバトル、学生との本の共作を行っていることなども紹介しました。

最後の最後に当校で作成した多読向けの本、
にほんごでよむ 仙台・宮城vol.1
にほんごでよむ 仙台・宮城vol.2」を紹介し、終了しました。
これを読む学生・学習者が実際に住んでいる仙台・宮城を題材にしている、というところによい反応をいただきました。

終了後のアンケートより、以下のような感想(一部)をいただきました。

・教室外の学習活動やビブリオバトルなどの発展的な活動につながるところがいい。
・多読の授業の進め方を具体的に知ることができた。
・ワークショップが本選びの参考になりました。
・目からうろこだった。今までは押しつけの教え方をしていたかもしれない。
・・・・・・

皆さん多読に興味をもっていただけたようです。

詳細は未定ですが、今年5月ごろに仙台で日本語多読のセミナーを行う予定です。

東北地方で日本語多読を行っているところはまだあまりないようですが、これから増えていくといいと思います。
また当校でも、これからも多読の活動の質を向上させていきたいと思います。


(な)


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