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仙台国際日記

仙台国際日本語学校の日々をお伝えします。

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2016.12
24
22日(木)で年内の授業が終了、学生たちは年明け9日(月)まで冬休みです。
今頃は大量の宿題の存在を一旦忘れ、羽を伸ばしていることでしょう。
私たち教職員も校内に学生がいないと、ちょっとだけ余裕が生まれます。
そこで、今回は少し前の授業についてまとめます。

11月初め、5クラス(中級前期)で「わたしの国の有名な人」について作文を書かせました。
このクラスの作文の授業は週1コマ90分、通常は毎回違うテーマを時間内に書かせるようにしています。
でもこの回は1週目に作文を書き、2週目にその作文をもとにクラス内で発表を行うことにしました。
その理由は…色々あるのですが、最後まで読んで頂ければ何となくおわかり頂けるかと思います。

IMG_0265.jpg

発表は、選んだ人物の画像や動画をスクリーンに映し出し、それと連動した形でしてもらいました。
こうすると聴いている学生たちにとっては、例えその人物を全く知らなくてもある程度理解できます。
また発表する学生にとっても、言葉では伝えきれないことまで示せるなど利点が大きいのです。
学習内容と設備を上手に組み合わせた、手前味噌ながらなかなかいい方法ではないでしょうか。
では、その発表の様子を少しだけご紹介します。

上の写真はオランダのJョイさんが動画を使い、ヨハン・クライフについて話をしているところ。
現役時代だけでなく、指導者としての実績にも触れていて、構成がしっかりとした発表でした。

IMG_0258.jpg

読書家のMンジさん(ベトナム)は作家のグエン・ニャット・アィンを紹介。
国外では知名度がまだ高くない人物のようですが、彼の作品は映画化が進んでいるのだそうです。
発表はその予告編を織り込んだり、自分で加工した画像を用いたり、私物の彼の著書を見せたり。
原稿だけでなく見せ方にまで工夫がなされており、私も評価を忘れて惹きつけられてしまいました。

IMG_0245.jpg

モンゴルのJャンカルさんは、やっぱりこの人チンギス・ハン
彼が築き上げたモンゴル帝国の地図も見せてくれたのですが、その大きさといったら…。
時代が違うと言えばそれまでなのかもしれませんが、ただひれ伏すしかありません。
Jャンカルさんもそれに負けないぐらいの堂々とした発表でした。

IMG_0235.jpg

インドネシアのRサさんが紹介してくれたのは、元大統領のユスフ・ハビビ
政治家になる前はドイツの航空機メーカーで副社長を務めていた人物だそうです。
彼の半生とともに彼の名言も日本語に訳して紹介してくれました。

IMG_0239.jpg

最後は独特のセンスを持つイギリスのKンさん、選んだ人物も一味違います。
数多存在する英国の有名人の中から、ガイ・フォークスを紹介してくれました。
何とこの人、時の議事堂を放火しようとして捕まった犯罪者です。
アノニマスのお面はこの人の顔がモデルなんだとか、勉強になりました。

写真からも伝わるかと思いますが、この日の学生たちは普段以上に真剣でいきいきとしていました。
教師はほとんど何もしていないのですが、いやしなかったからこそ、いい授業になったのだと思います。
作文に限らず、他の科目においてももっとこのような機会を設けていかなければと感じました。
私も多くのことを学ばせてもらった授業でした。


(セ)


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2016.12
08
11月8日(火)校外研修で岩手県へ行って来ました。
学生の感想文に当日の写真を挿み、楽しかった思い出を振り返ってみようと思います。

旅行

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11月8日、岩手県へ学校の先生と学生といっしょに旅行に行きました。

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岩手県一関市に着いて、まず猊鼻渓へ行きました。
そこは川がきれいな所です。
船に乗ったり、魚と鳥のえさをやったりしました。


FotorCreated 2

友達と写真をたくさん撮りました。
船頭がご案内してくれました。
猊鼻渓の歴史がすこしわかりました。


FotorCreated 3

次に猊鼻渓の近くの食堂へ行きました。
一階はいろいろなお土産を売っている所です。
二階は私達が食事する所です。
今度のお弁当は前回より豊富です。
お弁当の中のりんごはおいしくなかったですが、もちはおいしかったです。
一階でお菓子を買いました。


FotorCreated 4

それから中尊寺へ行きました。
とても有名なお寺です。
五年前に世界遺産になりました。
そこで、私達がきれいなもみじを見たり、写真を撮ったりしました。


FotorCreated 5

お土産処でせんべいを買いました。
いまえ先生が「このせんべいはとてもおいしいですよ。有名なせんべいですよ」と言って教えてくださいました。


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岩手県は初めてでした。
そこの景色はとてもきれいでした。
チャンスがあったらもみじがたくさんあるときもう一度行きたいと思います。
(6クラス、Lュウさんの作文)

当日は天候が心配されましたが、午後にぱらっと来ただけで何とか持ち堪えてくれました。
Lュウさんの作文にもある通り、猊鼻渓の紅葉はもう終わりかけ。
もう1週早ければさらなる絶景が見られたのではと少し悔やまれますが、いい研修旅行でした。
※写真はこちらからどうぞ


(セ)


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2016.12
05
Professional Japanese language teachers will support learning Japanese language and doing homework.
Let’s have fun and learn!

 ・Dates  December 26th (Mon.), 27th (Tue.), 28th (Wed.) 10:00-12:00
 ・Limit   10 students; in order of arrival
 ・Fees   \500; including insurance fee

英語①

英語②

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 ・How to apply

  Fill in the application form above and submit it by E-mail, fax or post by December 20th (Tue.).
  The address and the fax number are below. You may bring it to our school directly.
  ―Reception will be closed when applications come up to the limit even if it’s before the deadline.

Sendai International School of Japanese: 1-3-1 Kakyoin, Aoba-ku, Sendai-shi 〒980-0013
The persons in charge: Seto TEL:(022)224-6509 FAX:(022)224-6517 Email:t.seto@sjls.jp


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2016.12
05
由仙台国际日本语学校的专业日语教师进行日语的学习和学校作业等的辅导。
让我们一起快乐的学习吧!

 ・时   间  2016年12月26日(周一)、27日(周二)、28日(周三)  共3天每日10:00~12:00
 ・定   员  10名(按先后报名的顺序)
 ・参加费用  500日元(含保险金)

中国語①

中国語②

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・报 名 请填写上面的申请表上的必要事项,用FAX(传真)、Email(电子邮件)、
       或者邮寄提交到下面所写的地址,截止日期为12月20日(周二)。
       也可以直接拿报名表来本校报名。
       ※即使没有到达截止日期,如果到达了定员人数,报名也会截止。

〒980-0013  仙台市青叶区花京院1-3-1 仙台国际日本语学校 负责人:瀬戸(せと)
TEL:(022)224-6509  FAX:(022)224-6517  Email:t.seto@sjls.jp


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2016.12
02
12月26日(月)、27日(火)、28日(木)の3日間、「小・中学生のための冬休み日本語教室」を開きます。
当校の教師が、子どもたちの日本語学習や学校の宿題などのサポートをする教室です。
詳細は下のチラシ(拡大できます)をご覧ください。

<チラシ表面>
日本語①

<チラシ裏面>
日本語②


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上の写真は10月に開催した「小・中学生のための秋の夕方日本語教室」の様子です。

今回の「冬休み日本語教室」には定員(先着10名まで)がありますが、まだお申込み受付中です。
ご質問等ございましたら、下記連絡先までお気軽にお問い合わせください。
一緒に楽しく勉強しませんか?

TEL:(022)224-6509  FAX:(022)224-6517  Email:t.seto@sjls.jp (担当:瀬戸)


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2016.11
14
10月4日(火)から6日(木)までの3日間、「小・中学生のための秋の夕方日本語教室」を開きました。
これは仙台近郊在住の日本語支援を必要とする子どもたちを対象とした、当校主催の学習支援活動です。
このような活動は今年3月に「小・中学生のための春休み日本語教室」として初めて行い、今回が2回目。
本業である日本語学校の運営(留学生を中心とした成人に対する日本語教育)の合間にしか開催できないため、
今回は小・中学校の平常の授業期間に重なってしまいましたが、前回を上回る5人からの申し込みがありました。

1_201611120955019c7.jpg

上の写真の前列がその5人の子どもたち。
国籍も来日時期も在籍校も学年も、一様ではありません。
「小・中学生のための―」とうたっていますが、このうち1人は小学校にまだ通っていない子です。
未就学の子からの申し込みは予想外でしたが、活動の主旨に外れるわけでもありませんし、お引き受けしました。
(このことをきっかけに、次回以降は「子どもたちのための―」と名称を変え、対象を広げることも検討中です)

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少し話がそれましたが、既に述べたとおり様々な背景を持つ、様々な環境にある子どもたちが参加することから、
活動の内容は前回同様以下の5つの活動を軸に、それらをその子の能力や興味に応じて組み合わせる形をとりました。
 
 ①宿題・自学支援
 ②ipad・パソコンを使った学習
 ③日本語の本の多読、絵本などの読み聞かせ
 ④漢字(ひらがな・カタカナ)の読み書き
 ⑤その他(ゲーム・ことば遊びなど)

現役のプロの日本語教師が、基本的には一対一でサポートすることはもちろんですが、
ipadや多読用教材(多読用図書館)などを利用することも「当校ならでは」と言えるのではないでしょうか。

目新しい環境に加え、短期間(3日間)、短時間(16:30~18:00)の開催だったということもあるかと思いますが、
期間中どの子も遅刻・欠席もなく、集中して学習に取り組めていたように感じられました。

IMG_0108.jpg

「『動』と『静』、『一対一』と『一対多』など形の変化」があまりなかったことが前回の反省点の一つでした。
そこで今回は各日冒頭の10分ほどをアイスブレーキングの時間とし、みんなで楽しめるゲームをしました。
我々サポーターを含む参加者全員の心が近づき、その後の学習活動がスムーズに進められたと思います。

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また、上の写真の段ボール箱を加工して作った教材も前回にはなかったものです。
箱の中に実物や絵カードなどを隠し、中身当てゲームをするのに使用しました。
例えば「みかん」なら、「丸いです」「食べ物です」「果物です」と言葉でヒントを出していくわけです。
わからない場合には、側面の穴から手を入れさせて考えさせることもできる、見た目以上の優れモノです。
日本語が比較的上手な子には、出題者になってもらいもしました。
写真ではあまり伝わらないかもしれませんが、この箱を使った活動はかなり盛り上がりました。

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単純に比較すべきではないと思いますが、今回は前回よりも「手応え」を感じました。
「手応え」というのは、前回よりもよい学習の場を作ることができたという達成感でもありますし、
日本語学校が彼ら/彼女らのような子どもたちに貢献できることが数多くあるという確かな自信でもあります。
現状、日本語支援が必要な(外国にルーツを持つ)子どもたちの環境は整備されているとは言えないようです。
その事態の改善に向けて、当校は微力ながら今後もこのような活動を続けていこうと考えています。

最後になりますが、当教室の開催及び運営にあたり(公財)仙台観光国際協会さんからお力添えをいただきました。
ありがとうございました。

※写真はこちらからどうぞ。


(セ)


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2016.11
13
日本では、

 ・読書(どくしょ)の秋

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 ・芸術(げいじゅつ)の秋

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 ・スポーツの秋

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 ・食欲(しょくよく)の秋

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と、いろいろなことをするのに良い季節と言われています。

この中でも、今回はスポーツの秋を楽しみましょうということで『第6回仙台リレーマラソン』に参加してきました。
第1回から出場しており、途中1回だけお休みはありましたが5回目の出場!
ちなみに2013年の様子はこちら

この日は朝から晴れて、とっても気持ちの良いお天気。
集合時間は8:00ですが、時間におくれるネパール人留学生数名。
しかし、みんな気合は十分!
けがをしないように準備体操とウォーミングアップをして体を温めます。

そして走る順番を決め作戦会議。

リレー作戦

42.195kmの距離を30周のリレーで走ります。
250のチームが参加しており、お年寄りや子供、面白いコスチュームで走る人もたくさん。
W先生、N先生、A先生も走りましたよ~。

リレーハイ

リレー七見

リレーゴール

感動の!?ゴール。

とっても気持ちの良いスポーツの秋でした。

リレー全体

リレー新一

来年は、校長先生も走るとか・・・


(いま)


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2016.11
12
いよいよ明日11月13日は今年2回目の日本留学試験です。
この試験は1年に2回(6月と11月)行われており、日本の大学へ進学を目指す外国人にとって重要な試験です。
科目は日本語だけではなく、理科(物理、科学、生物)、数学、総合科目(政治・経済・地理・歴史)からなります。
当然ながら違いはあるのですが、誤解を恐れずに言えば、外国人版のセンター試験といったところでしょうか。

過去の問題が公開されているので、興味のある方はこちらからご覧ください。
どの科目も相当難しいです。

IMG_9832.jpg

当校では春先から、この日本留学試験対策の特別クラスを設け、受験希望の学生に個別指導をしてきました。
このクラスに参加した学生は夏休みなどの長期休暇中も登校し、猛勉強。
その頑張りは、こちらも頭が下がるほどでした。

IMG_0031.jpg

9月には模擬試験を受け、本番へ向けて着々と実力を伸ばしてきました。
その成果が明日、試されるわけです。

受験する学生の皆さん、最後まで慌てず、落ち着いて問題に取り組んでください。
私たちにできることはもう何もありませんが、いい結果が出るように祈っています。
がんばれ!


(セ)


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2016.11
02
私たちの住んでいる仙台には、サッカーチームがあります。
日本のプロサッカーのトップリーグ、Jリーグで戦っているベガルタ仙台・VEGALTA SENDAIというチームです。

私たちの学校には、サッカーが大好きな留学生が多いです。(^∇^)ノ
そして、ベガルタ仙台をこよなく愛する先生もいます。(*´∀`人 ♪

今回はベガルタ仙台のご協力をいただき、10月に仙台に来た留学生たちを連れて、聖地ユアテックスタジアムに行ってきました。

みんなでいっしょに地下鉄でスタジアムのある泉中央駅に向かいましたが、はじめて地下鉄に乗る学生も何人かいました。
切符を買ったり、機械改札を使用したり、ホームで並んで乗車したり、一つ一つ社会経験を積んでいく留学生たち。
これは、教室ではできない勉強ですね。

電車をおりると、サッカーを見に行く人たちがたくさん歩いていました。
「お年寄りや小さい子供もいますね。私たちの国では若い男の人だけサッカーを見に行きます」
という留学生の感想も聞かれました。
Jリーグは「世界でいちばん安全なスタジアム」を目指しており、女性や子供、お年寄りも安心してサッカーを見ることができます。

スタジアムについて、まずはみんなで記念写真をとりました。

ベガルタ

中へ入ると、緑色のグラウンドがきれいですね~。

ベガルタ

ベガルタ仙台のユニフォームを着た人がいっぱい。
しばらくすると選手が練習を始め、サポーターが応援の歌を大きな声でうたったり、名前を呼んでいました。
試合がはじまるときには、大きな旗も登場。
盛り上がって来ました!!

ベガルタ

今日の相手のヴィッセル神戸はJ1のセカンドステージで現在2位のチーム。
強いけど、今日勝つのは仙台だぞっ!

選手の名前がよくわからなくても大きな声で仙台を応援します。(ノ゚ω゚)ノ*.オオォォォォォォォー
応援の歌は、歌詞カードを見ながら歌ってみました。ヾ(・∀・)ノ
ゴールが決まった時は、みんなで立ち上がってハイタッチ!最高~

ベガルタの選手ががんばって、試合は3-0で勝ちました。

みんなの写真は下を見てください↓

ベガルタ
ベガルタ
ベガルタ
ベガルタ

サッカーは世界の共通語。

仙台のことについてよくわからなかった留学生たちも、ベガルタ仙台を通じて仙台を知って好きになってくれたようです。
そして、近い将来またアジア各国の強豪クラブチームが戦う、ACLに出場した時にはベガルタ仙台を応援してくれるはず!


(いま)


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2016.09
21
早いもので、今年度も間もなく折り返し地点。
この時期は日本語能力試験などの大きな試験もなく、校外研修のような特別なイベントもありません。
学期末で何かと忙しくはあるのですが、例年学生も私たちも少し落ち着ける…はずなのですが今年は違います!
昨年までと比べると、全国的に留学生の進学への動き出しがなぜか早く、当校も例外ではありません。
「あの専門学校の資料がほしい」、「願書の書き方を教えてください」といった声が頻繁に挙がっています。
というわけで、これまでは年末に行っていた面接試験対策の授業を、秋休み前のこの時期に行いました。

対策授業は全3回。
1回目は面接時のマナーや服装、入退室の仕方などについての説明。
2回目は面接の際によく聞かれる質問項目の確認と、その回答の準備。
そして今週3回目は模擬面接をしました。

IMG_0038.jpg

面接官役は、いつも授業を担当しているやさしい(?)日本語の先生たち、ではなく、
普段は入学手続きや寮の管理といった学生サポートをしている職員にお願いしました。
お互いに甘えをできるだけ排除し、実際の面接に近い緊張感を出すための工夫です。

IMG_0032.jpg

また今年は、模擬面接を行う部屋の出入り口付近の廊下に待機席を設けました。
この席に座ると、前の組の受け答えが、内容が聞きとれそうで聞きとれない絶妙な音量で聞こえてきます。
上の写真の3人は直前までメモを見ながらマナーの確認と回答の準備。
学生たちの緊張感をより一層高めるためのこの仕掛け、効果はてき面だったようです。

IMG_0036.jpg

部屋の中にちょっとだけお邪魔してみると…硬い!笑
本格的な日本語での面接は、練習とは言えほとんど初めてですから無理もないのかもしれません。
でも、だらだらとしているよりは格段にマシですね。

面接官役を務めた職員の話によると、こんな珍回答もあったそうです。

面接官「学校の名前を教えてください。」
学  生「はい、仙台日本語国際学校です!」
少し長い校名ではありますが、正しくは仙台国際日本語学校。そこは間違えないように!

面接官「長所と短所を教えてください」
学  生「長所はありすぎて言えません!短所はありません!」
自信があるのはいいことですが、もう少し冷静に自己分析を…。
でも個性的で面接官の印象にも残るでしょうから、案外このままでいいのではと考えさせられます。

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さて、今回の模擬面接は時間の都合上、三人一組の集団面接形式で行いましたが、
その評価は一人一人に対して、A+、A、B、C、Dの5段階でつけてもらいました。
コメント欄を見ると、日本語よりも回答の内容や表情、態度などの点で改善が必要なようです。

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最後には面接官役から全体へ感想とアドバイスをもらいました。
時間が足りず、個別にフィードバックはできませんでしたが、後日一人一人に伝えようと思います。
授業では以後面接に関することは行いませんが、希望があれば本試験前の練習にも対応するつもりです。
今回の経験を活かし、みんなが第一志望の学校へ進学できることを祈っています。


(セ)


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2016.09
14
私見ですが、日本語の教科書の多くは大きく以下の5つに分類できるのではないかと思っています。
 
 ①「品詞(動詞、形容詞、助詞…)」や「活用の形(て形、辞書形、た形…)」など文型・構造でまとめたもの
 ②「依頼」、「確認」、「謝罪」などの機能・概念でまとめたもの
 ③「病院で」、「レスランで」、「会社で」などその表現が使用される場面でまとめたもの
 ④「書く」、「読む」、「話す」、「聞く」など技能でまとめたもの
 ⑤上に挙げた①~④の要素を組み合わせたもの

当校の授業のほとんどは教科書をベースに行っているので、その内容も上のいずれかに当てはまるはずです。
一方iタイムは、特定の教科書を使わずに毎回担当の教師が工夫を凝らして行っている授業です。
(興味のある方は左の「検索フォーム」から「iタイム」と検索してみてください)
少し前の話になりますが7月に、そのiタイムで新しい試みをしてみました。
それは感情をテーマにするというものです。
「悲しい」「驚く」「困る」などいくつかあった候補の中から今回は、第1回目に相応しく(?)「笑い」を取り上げました。

授業の最後に「自分が笑った話」をクラスの学生たちに、自分らしく発表することが目的。
その目的に向かって授業前半は、「笑い」の関連語彙(↓)を教師や学生たちの体験談などを交えながら丁寧に説明しました。
今振り返ってみると、この時間で笑いの雰囲気作りもできたのではないかと思います。

 <今回取り上げた「笑い」の関連語彙>
 ・微笑む ・白い歯を見せる ・腹を抱える ・吹き出す ・目を細める
 ・大笑い ・思い出し笑い ・作り笑い ・照れ笑い
 ・くすくす ・げらげら ・にこにこ ・にやにや

後半は発表に向けて内容・構成・表現の準備、そして発表。
言わずもがなたくさん笑わせてもらいましたが、その中から特に秀逸だった2人の話をご紹介します。
まずは2クラス、インドネシアのRズキーさんの話です。

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(写真はイメージです)

 5年ぐらい前、高校2年のとき。
 おもしろい先生がいました。
 おもしろいのは話方とかじゃなくて、せいかくがおもしろいです。
 じゅぎょうちゅうになにかホワイトボードに書いて、間違いがあったら手で消します。
 消したら手がくろくなりました。
 あの先生のせいかくはすこしへんですが、いつもかおをふいています。
 ですから、なにか消したらかおをふきます、消したらまたかおをふきます。
 手がくろいから、先生のかおもくろくなりました。
 くちとはなのあいだにすごくくろくて、まるでひげみたいです。
 わらってはいけないから、わらってしまいました。


次に1クラス、シンガポールのPックワンさんの話。

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(写真はイメージです)

 仙台に引っ越したばかりの時、隣人に自己紹介をしたかったから、
 小さいケーキとカードを持っていってマンショーンに住んでいるの隣人に訪問していた。
 あるドアの前にドアベルを押して、外で待っていた。
 女子の声はドアのスピーカーから出した。
 どもりながら自己紹介をした後、女子は「すみません。忙しいから、てがはなせません。」と言った。
 ドアは開けなかった。
 日本語まだよく分からないの自分は混乱だった。
 「手はどうやって話すことができる」と迷っていた。
 facebookでアップした後、友達が説明したら、意味が分かった。
 あの女子は「手が離せません」と言った。
 自分で照れ笑ってた。


2人とも自分の感情や経験を自分らしく話すことができたのがおわかりになると思います。
ただ私たち教師からすれば、授業前半に指導した語彙をもう少し使ってほしかったところ…。
でも多くの学生たちは習ったばかりの語彙を、若干の間違いはあれ積極的に使っていたことは付け加えておきます。

日本語学習に限らず、特に初期の外国語学習では、感情を自分らしく表現することは優先順位が低くなりがちなようです。
その理由としては、「情報を的確に理解する/伝える」ということに、まずは重点が置かれているからだと思います。
全く異論はありませんが、感情や経験をだれかに伝え共有することは、人と人との関係において非常に重要なものです。
実際授業後クラスの雰囲気がよくなったように感じられましたし、私たちも学生たちの新たな一面を知ることができました。
タイトルとは真逆の硬い文章になってしまいましたが、「笑い」の授業、よかったです。


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2016.09
07
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07
由仙台国际日本语学校的专业日语教师进行日语的学习和学校作业等的辅导。
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〒980-0013  仙台市青叶区花京院1-3-1 仙台国际日本语学校 负责人:瀬戸(せと)
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2016.09
02
10月4日(火)から6日(木)までの3日間、「小・中学生のための秋の夕方日本語教室」を開きます。
当校の教師が、子どもたちの日本語学習や学校の宿題などのサポートをする教室です。
詳細は下のチラシをご覧ください。

<チラシ表面>

日本語

<チラシ裏面>

日本語2

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上の写真は今年3月に開催した「小・中学生のための春休み日本語教室」の様子です。

今回の「秋の夕方日本語教室」には定員(先着10名まで)がありますが、まだお申込み受付中です。
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2016.06
25
前回の投稿に続き、今回も6月15日の山形への校外研修についてお伝えします。
内容のみならず、学生の作文であることも前と同じなのですが少し視点が違います。
と言うのも、ラマダン(イスラム教の断食月)真っ最中のムスリム(イスラム教徒)の学生が書いたものだからです。
彼らにとって重要なこの時期に山登りやさくらんぼ食べ放題等の行程を設定せざるを得なかったことを忘れないため、
またそれ以上に当校の学生たちの多様性を知っていただくために掲載しましたので、ぜひご一読ください。


ラマダンの旅

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<他の学生のさくらんぼ狩りを見つめるラマダン中の学生>

6月の15日に山形県へバスで行った。
今回は二回目山形へ旅行に行ってきた。
行く場所は前と違うのでよかった。
今回は山寺へ行ったり、ラスクの工場へ行ったり、さくらんぼも行ったりした。

まずは山寺に行った。
山寺はあるお寺が山にある。
自分の国ではお寺があまりないので、初めてお寺を見たとき、すごくきれいだと思った。
また、このお寺は山の頂上にあるので、どうやって建てるのか不思議に思った。
そこで、階段で登って、途中で石の上にお金を置いてある。
そのお金は神様にあげるということだ。
頂上に着いたらさわやかな風がふいてくる。
それからまわりのけしきがここから見ることができる。

次はラスクの工場に行った。
そこで、ラスクを作っている人を見た。
工場のとなりは店があって、そこで私達はいろいろなおいしいパンやケーキを買うことができる。
旅行の前は先生が工場を見学するときにただでパンやケーキをもらえるようだ。
でも、もらえなかった、残念だ。

最後に、さくらんぼがりに行った。
そこでは、皆自由にさくらんぼを食べられて、楽しそうだった。
でも私は断食中なので昼ごはんとさくらんぼを食べなかった。
しかし、あるやさしいおばあちゃんにさくらんぼを用意していただいた。

最初は断食で行きたくなかったが、行ってみたら、お弁当とさくらんぼを頂いた。
だから今回の旅はついていた旅行だった。
(1クラス、Aズキーさんの作文)


ラマダンの時期は毎年異なるそうで、今年は6月6日からの約1か月間。
その目的は飲食の歓びと食べ物への感謝の念を確認することにあるんだとか。
当校にはムスリムの学生が数名在籍していますが、上の写真の二人以外は今回の研修を特例とし、
断食を免除あるいは延期して、この日は太陽が出ている時間にも飲んだり食べたりしていました。
イスラム教徒やムスリムと一口に言っても、信仰の度合いや考え方は様々なのだと今回改めて感じました。
最後に二人に一言。
本当にごめんね。


(セ)


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2016.06
24
6月15日(水)校外研修で山形県へ行って来ました。
学生の感想文に当日の写真を挿み、楽しかった思い出を振り返ってみようと思います。
誤字脱字が少しありますが、内容の理解に差し支えはないと思いますので、原文のまま掲載します。


6月15日のバス旅行

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昨日学校のみなさんと山形県へバス旅行をしました。
宮城県は雨でしたが、山形県は天気がよくて、びっくりしました!


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さいしょ行ったところは山寺でした。
とても長いかいだんがあっても、のぼるのはそんなにたいへんではありませんでした。


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自然はすごくきれいで、気持ちがよかったです。
立石寺からきれいなけしきがよく見えました。
写真をたくさんとりました。


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そのあとで、昼ごはんを食べに行きました。
もちるん、日本りょうりでした。
特にスープがおいしいかったと思います。


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昼ごはんが終わって、お菓子のこうじょうへ見学に行きました。
それはすぐ終わったので、ちょっとつまらなかったです。


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さいごに行ったところはさくらんぼ苑でした。
さくらんぼ苑で、30分のさくらんぼの食べほうだいでした。うれしかったです!
こどものときの夏休みをおもい出しました。
さくらんぼを取って食べて、少しなつかしかったです。

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めっちゃおいしかったです。食べすぎました。
さくらんぼの食べほうだいのあとで、さくらんぼ苑の社長がこんやくをくださいました。
今度の旅行はとても楽しかったです。

(3クラス Lナさんの作文)


東北地方南部は6月13日に梅雨入りしたため、私たちも今回の研修日の天候をずっと気にかけていました。
当日朝の仙台は小雨で、どうなることかと心配でしたが、笹谷トンネルを抜けると晴天。
さくらんぼも、園の方が「最高の時期」と仰っており、色々なものに恵まれた一日でした。


(セ)


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2016.05
17
初級クラスの学生たちが授業で書いた「わたしの国・町」についての日本語作文。
これまでスウェーデンのLナさんバングラデシュのKニカさん中国のLイナさんの作文をご紹介してきました。
大変ご好評をいただいた(?)ようですが、残念ながら今回がひとまずの最終回。
トリを飾るのはネパールのCュラマニさんです、どうぞ。


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私の町はグルミです。
グルミはネパールのにしにあります。
ネパールの首都カトマンズまで360Kmとおいです。
バスでだいたい9時間ぐらいかかります。

グルミの人口は27万人ぐらいです。
1ねんで8がつがいちばんあついです。
いちばんあついときだいたい30どになります。
でも12月はいちばんさむいです。
そのとき10どぐらいになります。
6月から8月まであめがおおいです。

私の町のゆうめいなものはコーヒーです。
町でつくったコーヒーは日本やかんこくやヨーロッパへゆしゅつします。
レスンガ山は町のいちばんゆうめいなところです。
レスンガ山はたかくてむかしのおてらとあたらしいおてらもたくさんあります。
いちねんで8月と10月に、だいたい60日ぐらいおおきいおまつりをしています。

私の町は小さくて人もすくないですが、とてもきれいです。
もしあなたがくれば私のこころはうれしくなります。
ですからぜひあそびにきてください。



恥ずかしい話ですが、この作文を読むまでネパールでコーヒーを栽培していることを知りませんでした。
当校にはネパール人の学生が多くおり、私個人は毎日のようにコーヒーを飲んでいるのに、です。
今手元にあるドリップコーヒーのパックの裏を見ると、生豆生産国名に「タンザニア、コロンビア他」とあります。
常々この「他」の部分が気になっていたのですが、もしかしたらグルミの豆が含まれているのかもしれません。
実際のところどうかということは別にして、そう考えると、今までの心の中のもやがロマンに変わるような気がします。

学生に作文を書かせることの意味は、単に日本語の学習だけにあるのではないのだと今回改めて感じました。


(セ)


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2016.05
16
初級クラスの学生たちが、授業で「わたしの国・町」について日本語で作文を書きました。
出来がいいものもあり、添削して返却するだけでは惜しいので、そのうちのいくつかをこのブログでご紹介します。
作文と一緒に書いてもらったイラストも(絵としての上手下手はさておき)、内容が理解しやすくなると思い、添えました。
スウェーデンのLナさんバングラデシュのKニカさんに続き、今回は中国のLイナさんの作文です。


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ハルピンの人口は1066.5万人ぐらいです。
北京より少ないです。
でもハルピン人はとても親切です。

1年で1月が1番寒いです。
だいたい毎日-38℃ぐらい。
雪もたくさんふります。とても寒い。
でも寒い時アイスクリームを食べたら、気持ちがよくなります。
私もやったことがあります。最高です。

ハルピンのみちはとてもにぎやかです。
みちの中にいろいろ有名な食べ物がうっています。
毎日込んでいます。
特にハルピンの有名なバーベキューと生ビールはすごくあうので、
毎晩ハルピン人は食べにいきます。

ハルピンは食べ物もおいしいし、ハルピンのこおりまつりもきれいですよ。
いろいろこおりのデザインもちがいます。
魚のかたち、竜のかたち、お城のかたちなどいろいろあります。
よるはこおりが明るくなります。とてもきれいです。

わたしの町はにぎやかで、きれいです。
ぜひ遊びに来てください。


私も一度出張で哈爾浜へ行ったことがあるのですが、Lイナさんの作文にもあるように強烈な寒さが印象に残っています。
3月だったのですが氷点下20℃を下回る日があり、骨まで凍ってしまうのではないかと本気で思ったほどです。
そんな中でもアイスクリームをおいしく食べられるなんて…。地元の人は逞しい。
また寒さととも、様々な色にライトアップされた氷の彫刻もよく覚えています。
上のイラストは白黒ですが、その彫刻を描いたものだそうです。
地理的に近いことからか、何となくロシア建築の影響が感じられますよね。
街にもヨーロッパ(特にロシア)の文化が入り込んでいて、興味深く感じた当時のことをこの作文を読んで思い出しました。

次回はネパールの学生の作文をご紹介します。
お楽しみに。


(セ)


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2016.05
13
初級クラスの学生たちが、授業で「わたしの国・町」について日本語で作文を書きました。
出来がいいものもあり、添削して返却するだけでは惜しいので、そのうちのいくつかをこのブログでご紹介します。
作文と一緒に書いてもらったイラストも(絵としての上手下手はさておき)、内容が理解しやすくなると思い、添えました。
スウェーデンのLナさんの作文に続き、バングラデシュのKニカさんの作文をどうぞ。


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私のくにはバングラデシュです。
バングラデシュのしゅとはダッカです。
ダッカはバングラデシュのまんなかにあります。
ダッカはきれいですがうるさいです。
人がおおいです。
バスとかリキシャがたくさんあります。
ですからとてもにぎやかです。

バングラデシュのじんこうは160,000,000にんぐらいです。
1年で4月がいちばんあついです。
だいたい35~40℃ぐらいです。
6がつから7がつまで雨がおおいです。
10がつからだんだんさむくなります。
バングラデシュにときどきじしんがきます。
バングラデシュはさむくないし、ちょうどいいです。
くにのゆうめいなたべものは、ごはん、さかな、肉です。
とてもおいしいたべものです。
バングラデシュのゆうめいなところはシャッガンブジュマシジタとかラルバグケッラです。
ラルバグケッラはゆうめいな人の家のなまえです。
やすみの日たくさん人がりょこうにきます。
がいこくじんもきます。

私のくにはちいさいですがくにの人はとてもしんせつです。
そしてきもちがいいです。
私のくにはとてもきれいなくにです。
てんきもいいです。
みなさんあそびにきてください。


「人がおおい」「うるさい」「ちいさい」とあることからもわかりますが、バングラデシュは人口密度がかなり高い国なんだそうです。
しかしその一方で絵は何とも牧歌的、きっと騒々しさと長閑さの両面を併せ持っているのでしょう。
「きもちがいいです」は、「心が温かい」とでも読み替えていただければ大分わかりやすくなるのではないでしょうか。
漢字も少なく言葉が足りない部分もありますが、街の熱気や音が感じられるいい文章だと思います。

次回は中国の学生の作文をご紹介します。
お楽しみに。


(セ)


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2016.05
10
初級クラスの学生たちが、授業で「わたしの国・町」について日本語で作文を書きました。
出来がいいものもあり、添削して返却するだけでは惜しいので、そのうちのいくつかをこのブログでご紹介します。
作文と一緒に書いてもらったイラストも(絵としての上手下手はさておき)、内容が理解しやすくなると思い、添えました。
では、まずはスウェーデンのLナさんの作文からどうぞ。


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私はストックホルムのちかくから来ました。
ストックホルムはスウェーデンのしゅとです。
人口は100万人ぐらいです。

ストックホルムはスウェーデンの東南にあります。
海のちかくにあります。
1年で8月が一番あついです。
冬はかなりさむいです。
とてもさむい日は-20℃以下です。

ゆうめいな食べものは肉だんごやプリンセスケーキシュール・ストレミングなどです。
シュール・ストレミングは魚です。
とてもくさくて、日本のなっとうとすこし同じです。

ストックホルムでは、古いたてものがたくさんあります。
ゆうめいな所の一つは、ストックホルムの市役所です。
デザインがおもしろくて大きいビルです。

私の町はとてもきれいで、にぎやかです。
ぶっかが高すぎますが、いい所だと思います。



作文もイラストも非常に上手ですよね。
シュール・ストレミングについては「日本のなっとうとすこし同じ」という表現で発酵食品であることを表現しています。
語彙の少なさを見事に補っており、日曜日の朝の某番組ではありませんが「あっぱれ!」です。

次回はバングラデシュの学生の作文をご紹介します。
お楽しみに。


(セ)


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2016.04
06
3月29日から3月31日までの3日間、仙台市(近郊)在住の日本語支援を必要とする子どもたちを対象に、
「仙台国際日本語学校 小・中学生のための春休み日本語教室」を開き、学習支援活動を行いました。

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当校では日々、留学生をはじめとする非日本語母語話者の方への日本語教育を行っています。
国籍や性別を問わず、学生の大多数は20代から30代、つまり大人です。
中には10代後半の若い者もいますが、様々な面において、特に学習面では大人と括っていいでしょう。
では、なぜ今回当校が子どもを対象にした日本語教室を開くことにしたのか――

昨年の夏に、日本語を母語としない小中学生のための夏休み教室を見学したことがそのきっかけです。
子どもを対象としていることだけではなく、内容、教材、形態なども当校の日常的な授業とは全く違っていました。
そのような教室を見たのは初めてで、驚くと同時に素晴らしい取り組みだと感銘を受けました。
しかしそれ以上に、「私たちにも彼らのような子どもたちにできることがあるのではないか」と強く感じたのです。
「夏休み教室」を運営されている方々にお話を伺うと、そのような学びの場は仙台市ではまだ少ないとのこと。
一方で文部科学省の調査などにあたると、日本語指導が必要な子どもたちの数は年々増えていることがわかりました。
しかし同調査には、実際に日本語指導を受けている子どもの割合は減少していることも示されていました。
さらに色々調べてみると、かなり課題の多い、しかも緊急性の高い問題であることもわかってきました。
そこで当校の設備、教材、人員をフル活用して、子どもたちの新たな学びの場を作ろうと考えたのです。

通常の学校運営の傍ら様々な下準備をし、正式に実施が決まったのが今年の2月。
1カ月に満たない募集期間、さらに初めての開催でしたが4名から申込みがあり、無事開講の運びとなりました。

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申込書には年齢・性別・母語・来日時期などの簡単なアンケートを付け、事前に保護者の方と連絡をとりましたが、
実際に会ってみなければその子がどんな子なのか、また学校や家庭での学習状況などについて不明な点が多いため、
始めは下の5つの雛型プログラムに沿って準備を進め、それをその子どもに応じて組み合わせるという形をとりました。

 ①漢字(ひらがな・カタカナ)の読み書き指導
 ②ipad・パソコンを使った日本語学習
 ③日本語の本の多読、絵本などの読み聞かせ
 ④宿題・自学支援
 ⑤その他(ゲーム、ことば遊びなど)

他の同様の教室の活動を参考にしましたが、全てにおいて「日本語学校ならでは」という要素を盛り込んだつもりです。

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サポーターは当校の専任教員5人のほか非常勤講師の先生方にも各日お1人ずつ手伝ってもらいました。
初日は卒業生2人にもサポーター兼通訳として場に加わってもらいました。
また募集のチラシ(日・英・中)作成にあたっても卒業生・在校生に力を貸してもらいました。
このような面にも日本語学校が主催することの強みがあるように、今こうして振り返ってみて思います。

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期間中は毎日、終了後にサポーター全員で反省会を行い、その日担当した子の様子などについて情報を共有。
そして、そこで出た内容を踏まえて、翌日の4人の子どもたちそれぞれの時間割と担当者を決めました。
その甲斐あってか、日に日にサポーターとの会話も増え、笑顔も多く見られるようになりました。
初めは緊張していた子どもたちですが徐々に心を開いてくれるようになった証だと思います。
また教材についても、ipadのアプリを増やしたり、その子のレベルに応じたプリントを用意したりと毎日補給・補強をしました。

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最終日の最後の30分は書道を体験してもらいました。
小学校では3年生から習い始めるそうですが、今回の子どもたちのうち経験者は1人。
年齢から言えば3人が3年生以上なのですが、どうも来日時期などとの兼ね合いで機会がなかったようです。
すでにやったことがある子も今回が2回目とあって、みんな恐る恐る、でも嬉しそうに筆を運んでいました。

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上はそれぞれが書き上げた作品を手に、保護者の方も交えての一枚。
「好きな言葉を書いて」と指示をしたのですが、1人は「今の気持ち」として「楽しい」と書いてくれました。
目標として①しっかり勉強できる環境を作ること、②楽しんでもらうことの2つを掲げていたので非常に嬉しかったです。

保護者の方からは学習効果だけでなく、この3日間で毎朝早く起きるようになり(時間は毎日10:00~12:00)、
帰宅後もこちらが渡した宿題をするなど新学期前に生活にリズムが生まれたというお言葉をいただき、
こちらが事前に想定していなかった副次的な効果もあったことがわかりました。

私たちの感想としては、まず「やってよかった」と思いました。
始める前は不安もあったのですが、子どもたちの表情や姿勢を見て、そんな気持ちはすぐに消え去りました。
また、普段やっている大人への日本語教育のノウハウが子どもたちへの学習支援にも役立つことがわかり、
その逆に今回の活動で得たことが日々の授業にもかなりの部分で活かせるのではないかと感じました。
教育に携わる者として、一歩前に進めたような気がしています。

と、ここまで良い点ばかり挙げましたが、今回が初めての開催だったことから反省すべき点や課題もありました。
細々したことはたくさんあるのですが、まとめると下の4つになるかと思います。

 ①春休みは学校の宿題・課題が少なく、「宿題・自学支援」の必要性が低い
 ②初日の29日は市内の多くの小中学校で離任式があり、開始時間に間に合わない子がいた
 ③「動」と「静」、「一対一」と「一対多」など形の変化があまりなく、単調だった
 ④子ども向けの教材・教具がまだまだ足りない

当校としては、微力ながら今後もこのような子どもちへの学習支援活動を継続して行っていくつもりなので、
今回見つかった反省点・課題をできるだけ改善して次回の運営をよりよいものにしていきたいと考えています。

先にも少し触れましたが、日本語支援が必要な子どもたちを取り巻く環境はまだまだ整備されているとは言えません。
現状では①自治体・学校か②地域ボランティア、または③その両方が連携した形での支援がほとんどのようですが、
そこに日本語学校等の日本語教育機関がもっと関わっていくべきなのではと今回の活動を通して考えさせられました。

最後になりますが、公益財団法人仙台観光国際協会の方々、外国人の子ども・サポートの会の方々をはじめ、
当教室の開催及び運営にあたりご助言、お力添えをいただきました多くの皆様に感謝申し上げます。
ありがとうございました。

※写真はこちらから


(セ)


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2016.03
31
3月10日に行った「日本語弁論大会2016 ~変~」
前半に続き、後半の模様をご紹介します。



まずは1クラス、ネパールのロビンさんのスピーチ「変わる」をどうぞ。
校長先生の授業で聞いたある言葉によって、自身の考えに変化が生じたことを流暢な日本語で話してくれました。
想いが日本語を通して学生たちに伝わる…。日本語教師冥利に尽きます。
校長先生はこの晩、喜びのあまり彼のスピーチを夢の中でも聞いたとか聞かなかったとか。



ロシアのユリアさん(1クラス)は「人生に起きる変化の大切さ」と題して意見を述べてくれました。
ご覧のように、ステージにある大型スクリーンに写真を投影しての発表。
この形式は昨年の夏に彼女も参加した「SenTIA たのしく日本語トーク!」からヒントを得たものです。
当校の弁論大会では初の試みでしたが、説得力が増し、弁を進めるのに非常に効果的だと感じました。
もちろん内容も素晴らしいので、ぜひ一度ご覧ください。



次も1クラスの学生によるスピーチです。
ネパールのプラカスさんで、「本当に変わるのはいいのか?」
他の弁士と一味違う、変化することの是非を問う深い内容に私たちも考えさせられました。
だんだんプラカスさんが哲学者のように見えてきます。
最後に彼自身が葛藤の中で辿り着いた結論とは?必見です。



最後は2クラス、中国の木村雪鈺さんで「私のライバル」
家でのお母さんとのやり取りを、落語家のように一人二役で話してくれました。
「話し方・表現」という観点では、今回の発表者の中でも一二を争う出来だったのではないでしょうか。

全員の発表が終わり、審査員の先生方が各賞の選考を行っている間、余興として2組がステージに上がりました。

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10クラスのKュウさんはマイケル・ジャクソンの曲に合わせてダンスを披露。
写真ではそのキレが伝わらないのが残念です。

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6クラスの学生たちは、授業で練習してきた槇原敬之の「遠く 遠く」をN見先生の伴奏で合唱しました。
カラオケでこの曲を十八番としている(?)I江先生とW邊先生も飛び入りで参加。
歌詞を単なる音としてではなく言葉として理解して歌っていたためか、心に響くものがありました。

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余興の後、審査委員長のS田先生から、各賞の発表がありました。
受賞者は以下の通りです。
おめでとうございます。

最優秀賞…プラカスさん(1クラス、ネパール)
優秀賞…アズキ―さん(7クラス、インドネシア)、オリビエさん(6クラス、フランス)、
    ロビンさん(1クラス、ネパール)
校長賞…ユリアさん(1クラス、ロシア)
奨励賞…ガナシャムさん(1クラス、ネパール)、ファビオラさん(5クラス、チリ)、
    ペックワンさん(7クラス、シンガポール)、木村さん(2クラス、中国)

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最後にとどめの余興その四!
T田先生と愉快な仲間たちによるフラメンコ(T田先生以外は付け焼刃)!
4年前の第1回大会から「今年限りで…」と囁かれていますが、手を変え品を変え、4年連続4回目。
もうここまできたら、できる限り続けていくしかないのかもしれません。

お伝えしてきたように、弁論でも余興でも、学生たちの普段は見えない才能や気持ちや個性が溢れたいい会になりました。
今回参加できなかった初級レベルの学生たちも「来年は私が!」と意気込んでおり、いい刺激になったようです。
ご来場くださった皆様、またご支援くださった皆様、そして最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました。


(セ)


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2016.03
25
当校では毎年、学習段階が中級以上の学生たち全員に、授業で日本語でのスピーチ(弁論)をさせています。
その理由は、スピーチは様々な言語の技能を必要とする、いわば学習の総まとめであるからです。
また、その学習の成果と個人の意見を、習得した日本語を通して外部の方にも知ってもらうため、弁論大会を行っています。
例年漢字1字(「時」「一」「生など)をテーマにしていますが、今年のテーマは「変」
クラス予選では「変化」、「大変」、「変な○○」などについて自らの考えを述べてくれました。

そしてこの日、3月10日はクラス予選を勝ち抜いた9人の精鋭たちの晴れ舞台。
学校関係者のみならず、一般の方々も来場されましたが、発表した学生たちは皆、堂々と話してくれました。
以下、当日の動画と写真を発表順に並べましたので、ぜひご覧ください。



トップバッターは7クラス、インドネシアのアズキ―さん。
タイトルは「マイケル・ジョーダンのことば」
昨年の4月に入学して、ここまで話せるようになるとは立派の一言です。
身に付けている衣装にもぜひご注目ください。



2番目の発表者は5クラスから、チリのファビオラさんです。
タイトルは「コスプレするってどういうことですか」
まるで研究者のような冷静な目でコスプレ文化を見つめ、それを落ち着いた語り口で話してくれました。



続いてはネパールのガン・シャムさん(1クラス)で「変わって来た世界と技術と人間の関係」
他の弁士に比べ、時間も空間も大きな視点で捉えているのが彼のスピーチの特徴です。
当日の朝まで修正を加えていたため途中つっかえる所もありましたが、最後まで堂々としていました。



次はフランスのオリビエさん(6クラス)の「天使のように」という面白いタイトルのスピーチです。
使っている表現は簡単なものばかりなのですが、それを補って余りあるユーモアが彼の持ち味。
会場をも巻き込んだ素晴らしいスピーチでした。



前半戦最後は7クラスで勉強しているシンガポールのペックワンさん。
タイトルは「The only thing that does not change is change itself」
和約すると「変化するということだけが、唯一変化しないことだ」となるでしょうか(間違っていたらすみません)。
タイトルが示すように、強いメッセージのあるスピーチでした。

ここまでで、9人中5人の発表が終了。

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中休みの前には、今大会の審査委員長でもあるS田先生がサックス演奏で会場を盛り上げてくださいました。
後半へ続く―。


(セ)


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2016.03
04
来週の木曜日3月10日に、「仙台国際日本語学校 日本語弁論大会2016 ~変~」を開催します。

無題
(※ポスターの写真は昨年度のものです)

当校の弁論大会では「時」、「一」、「生」など毎年漢字一字をそのテーマにしてきましたが、今年は「変」
「変化」、「大変」、「変な○○」などについて、それぞれの経験や想いを日本語で熱く語ります。

10日(木)の本選出場を目指し、先週から今週にかけてクラス予選が行われました。

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当日はこの予選を勝ち抜いた精鋭9名がステージに上がります。

時間は10:00~12:30(予定)、もちろん入場無料です。
スピーチの他、途中、各国の歌やダンスなどの余興もあります。
学生のご家族、ご友人、お知り合いはもちろん、一般の方のご来場も大歓迎です。

会場へのアクセスはこちらから(※お車でのご来場はご遠慮ください)
http://www.sjls.jp/jpn/access/access.html

学生たちの日本語学習の総まとめ、ぜひ多くの方々にご覧いただきたいと思っております。


(セ)


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2016.02
02
今週のiタイムでは、5クラスの学生たちに「ドラえもんの新しい道具」を考えさせ、発表させました。
題材に「ドラえもん」を選んだ理由は、①みんなが知っているから、②いい意味で現実的ではないからです。

もう少し説明を加えますと、前者はこういう活動をする際には共通認識、下敷き、土台のようなものが大切だからです。
これが不徹底だと、その後の活動がうまく行かず、無駄な時間になってしまう確率が高くなるのです。
事実、5クラスには6カ国14人の学生がいますが、「ドラえもん」を知らない人はゼロ。
そのため、導入部分に余計な手間と時間をかけずに済み、メインの活動にスムーズに進めました。

また後者については、案外自分自身のことや現実的なことは話せない、また話したくない場合があるからです。
物語の登場人物を演じさせたり、「もしも」の世界に引っ張り込んだりすることで、発話の量を増やそうというねらいがあります。

さて、前置きが長くなりましたが、活動の流れとそのおおよその所要時間は、
 ①ドラえもんの道具の中から有名なものを紹介。その機能や使い方だけではなく、名前にも注目させる。…15分
 ②一人ひとりに新しい道具を考えさせ、紙に書かせる。名前や説明文も書かせる。…45分
 ③考えた新しい道具について、全体に向けて発表させる。…30分

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発表の際には上の写真のように、学生の書いた絵をiPadで撮影し、それをプロジェクターでスクリーンに投影しました。
こうすると見やすくなるばかりでなく、何だかよくわからないものを紹介していても、恰好がつきます。
目を細めて見れば、ほら、新商品のプレゼンテーションをするスティーブ・ジョブズのように…見えませんね。
ちなみにこれは、困ったときや寂しいとき、専門家に話を聞きたいときなどに便利な「ご連絡マシン」
これを持っていれば、いつでも、だれとでもテレビ電話のようなやりとりができるのだそうです。

ではここからは、ネパールのSンカルさんの「ご連絡マシン」よりも素晴らしい道具を、いくつかご紹介します。

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まずは、同じくネパールのSンデャさんが考えた「番組体験テレビ」
映し出された番組やゲームの世界に入ることができるテレビです。
彼女はこのテレビで旅行番組にチャンネルをあわせ、色々な国を見てみたいのだそうです。
アイディアはもちろんですが、私はこの何ともいえず牧歌的な絵も気に入りました。

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チリのFァビオラさんの「全治キャンディー」は、なめるだけで病気がたちどころに治る飴です。
癌、HIV、白血病などの大病にも効き、臓器移植の必要もなくなるんだとか。
ただし条件があって、一人につき一度しか使えないんだそうです。
そのあたりのさじ加減も絶妙です。

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続いては中国のGさんの作品、水晶玉のようなものの中に自分の思い通りの世界を創造できる「神様の空間」
玉の中の自然環境、国の法律、果ては戦争まで、自分が神様になってコントロールできます。
また、玉の中に自ら入り込むこともでき、その中では空を飛ぶなどの特別な能力も持てるのだそうです。
もしあったら、一度は使ってみたい反面、ちょっと怖さや責任も感じますね。

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モルドバのEカテリーナさんが考えたのは「マジックバスケット」
自動的にお菓子を作り、それを世界中の子どもたちに送り届けてくれる魔法のバスケットです。
やさしさ溢れるこの道具の紹介を聞き、心が温かくなったのは私だけではなかったはずです。

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最後はベトナムのNャさんの「自分でゴミを分類」
一番上の入口にゴミを適当に入れれば、自動的に分類してくれるという何とも便利な機械です。
ちょっと調べてみたら、業務用のものは既に存在しているようですが、そんなことは大した問題ではありません。
日本のゴミの分別が複雑で難しい、という彼自身の気持ちがよく表現されているのではないでしょうか。

ご覧頂いたように、それぞれの個性と創造力が引き出せる、なかなかいい活動でした。
この記事からは伝わらないかもしれませんが、ねらい通り、一人ひとりの発話量も普段の授業以上に多かったように思います。
ドラえもんを題材にしたこと、また『外国人児童生徒のための支援ガイドブック』(凡人社)の活動を参考にしたことから、
子どもっぽいと抵抗を示す学生も何人かいるかもと心配していましたが、そのような様子は見受けられませんでした。

反省点は導入の段階で「どこでもドア」や「タイムマシン」など、これぞ夢!というものだけを紹介してしまったことです。
そのことで学生同士の作品が似通ったものになったり、「ドラえもん」の作中に既に登場した道具を考えてしまった者もいました。
もう少し、地味で用途の幅が狭い物も紹介しておけば、そういったことは防げたかなと思います。

でも、私もとても楽しめましたし、何より学生たちの表情が生き生きしていました。
今回の反省を活かして、またいつかやってみようと思います。
その時は、道具の名前を大山のぶ代さん風に発表させるというのは、やりすぎでしょうかね笑


(セ)


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2016.01
18
昨年12月7日から18日までの2週間、盛岡大学の5人の学生さんが当校で教育実習を行いました。

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彼女たちはいずれも、日本語教員養成課程で日本語教育を学ぶ3年生。
この実習の数週間前に行った交流会にも参加してくれました。
中には2014年の交流会にも、つまり大学2年生のときから2年続けて参加してくれていた学生さんもいます。
それだけに日本語教育に対する意識は高く、当校についてもある程度の予備知識を持った上での実習開始となりました。

しかし、一学生として輪に加わった交流会とは違い、実習では先生として、ものを教える立場になるわけです。
大学で指導項目の予習や模擬授業をしてきたとはいえ、「現場」である教室は、それとは勝手が違います。

流れとして、①「教案のチェック」をし、②「担当教師の前での模擬授業」をさせてから、③「教室での授業」に臨ませたのですが、
実習前半は指導範囲の理解が不十分で、自分の発話や教材を上手く使えず、教師から学生への一方通行……。

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当然④「授業後の反省会」では、担当教師の口から厳しい指摘が乱れ飛びます。
こちらの熱が入り過ぎたからか、自分の不甲斐なさを痛感したからか、実習生の目から涙が落ちることもありました。

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日に日に控室は雑然としていき、実習生の顔からは余裕の色が消えていきました。
授業の他にも日誌の記入、宿題の添削や小テストの採点、期間中唯一の週末にも宿題を課したのですから無理はありません。
聞くと、宿泊先の旅館でも夜遅くまで勉強・課題・準備をしていて、実習中の平均睡眠時間は3時間ほどだったそうです。

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しかし、その努力の甲斐あって、徐々にではありますが授業は改善していきました。
授業時間外での学生たちと触れ合いの中からも、何か得るものがあったようです。
指摘した点は一人一人微妙に違うのですが、皆「授業は教師一人で作るのではない」と気付けたことが大きかったのでしょう。

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最終日のiタイム(90分)は、実習生に企画・準備・実践をほぼ任せることにしていました。
実習当初は正直心配でしたし、見学している最中にも色々と口を出したくなったのですが、
「日本語を教えなきゃ」という固定観念から「日本語を楽しく使わせよう」という方向へ発想を変えたことが功を奏したようで、
クラスの学生たちにも実習生たちにも笑顔が見られ、お互いにいい時間になったように思います。

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実習のまとめとして行った最終ミーティングでは、「恩送り」という言葉が鍵になりました。
「私たちも諸先輩方にここまで育ててもらった恩があり、その恩を今回、大変だったけど皆さんに送った」
E先生のこの言葉のほか、K長先生からの「何事も経験が大切」をはじめとする数々の人生訓も彼女たちの心に響いたようです。

年が明けて、大学へ戻った元実習生たちから学校へ届いた感謝の手紙には、
「日本語教育についてだけではなく、この実習を通して仕事や人生についても考えが深まった」
それぞれ表現は違いますが、このような主旨のことが書いてありました。

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今回実習を行った5人のうち4人は、これからカナダでの教育実習が控えているとのこと。
当校での経験がきっとその実習にも、今後の勉強にも役に立つことでしょう。

最後に、今回の経験を私たちからの恩と感じたのであれば、いつかどこかでだれかに、その恩を送ってほしいと思います。
それが終わってからでなければ、本当の意味での実習終了とは言えないのです。
格好いいことを言いましたが、もちろん、私たちに直接返してくれても全く問題はありません。
ということで、2週間お疲れ様でした。


(セ)


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